A.I..

一人暮らしのご老人（女）のところへ、ちょっとおじゃました。
ひとりしかいないはずなのに、子供の声が・・・・。
人形だった。「ユウイチ」という名前だそうで、
こちらが、話しかけると、いいかげんな言葉が返ってくる。
それでも、そのひとは、子供と会話するみたいに、ふつうに話している。
服や帽子も作って着せている。正月には、晴れ着も着せるそうだ。
例えば、「あー、よく寝た」
「遊んでー」「デパート、つれてって」「おかたづけ、たいへんだねー」、朝は、「歯磨き、したー？」とか言うらしい。
たまには、「どうして、シャボン玉はまるいのー？」
だって・・・・。
それは、おまえ、表面張力というもんがあってだなあー・・・
こむづかしいことを聞くんじゃないよっ！！
電池が４こ入っているそうだ。ときどき、まばたきもする。
施設にいるお年寄りが「アイスが食べたいなあー」
とおねだりされて、人形の口をアイスで、べたべたにしたりすることもあるそうだ。
こういうモノは、どんどん、いいのができて、ほんとの人間と同じような会話ができるようになるだろうね。
僕らが帰るときも、その人形を我が子のようにだっこして、
会話しながら、僕たちを見送ってくれた。
あの、悲しい映画「Ａ．Ｉ．」を思い出した。

お〇〇ちゃんが欲しい、といっている。
やっぱり、女のひと向きでしょうね。